これからは裸眼で快適に生活

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これからは裸眼で快適に生活ブログ:2015/6/16


お母さんは腹が出ている…
しかし、姿勢は良い。

そのお母さんがバイクに乗るところを見て
お子様のころ同級生が、
「おまえのかあちゃん直角にスクーターに乗ってる!」と
揶揄してくれたものだ。

そのスクーターの前後に
いつもたくさんのスーパーのビニール袋を乗せて
お母さんは仕事から家に帰ってきていた。

ブロローォン!!と
スクーターの音がしたら、
妹と二人で玄関に走り出て待っていた。

「お帰りなさい!なんかいいものある?」
と、そのビニール袋をガサガサと開けて
「いいもの探し」
をするのがわたくし達の楽しみだった。

三連のヨーグルトやりんごなんかが出てくると、
とても嬉しかった。

「ライスの前には食べちゃダメよ」
そう言いながらも
喜ぶわたくし達を見るお母さんは笑顔だった。

ある日いつもの時間にお母さんが帰ってこない、
夕方日がとても綺麗な日だった。

携帯電話など無い時代
沈んでいく夕方日とともに
わたくし達の心も騒ぎ出した…

「お母さん、スクーターで転んじゃったんだろうか?」
「もしかして帰ってこなかったらどうしよう」

二人でべそをかき始めた頃…
お母さんはいつもよりたくさんの袋をバイクに乗せて帰ってきた。
わたくし達のために
「いいもの」を探していて遅くなったのだろう。

お母さんの腹に抱きついて
「どうしてこんなに遅いのよ、いなくなっちゃうのかと思った!」
そう言ってワンワン泣いた。

あの時いつもの時間に帰ってこないことをきっかけに
いつかお母さんが死んでしまっていなくなってしまうと
お子様心にそのことに気づいてしまった。
だから怖くて仕方なくなった。

でも、お母さんの柔らかな腹の感触と体温が
その日が来るのはずっとずっと先のことだと
安心させてくれた。

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